2006-01-01から1年間の記事一覧

人騒がせな一日

17: An Unquiet Day 一夜明けて、前日出勤してなかったヴァリエテの会計係のワシリー・ステパーノヴィチ・ラーストチキンは仰天した。劇場の外は、スキャンダラスなショーのチケットを求めて長蛇の列。内部は幹部職員三名が失踪。今やスタッフの中で最高責任…

処刑

ベズドームヌイが夢で見たイエシュの運命。 16: The Excution 急病のためエルサレムに同行出来なかったレヴィ・マトヴェイ(マタイ)。不吉な予感通り、レヴィが到着したのはイエシュが判決を言い渡されるその時だった。 磔刑って、晒し者にしてすぐには殺さ…

バソイ氏の夢

15: Nikanor Ivanovichi's Dream コロビョフからもらった「ルーブル変身ドル札」のために、取り調べを受けるバソイ氏。わけの解らぬことをわめき散らして精神病院の110号室へ。そこで見た夢は、外貨隠匿者が収容されて教育を受ける劇場形式の場所(告白すれ…

[ブルガーコフ」雄鶏に栄光あれ

14: Glory to the Cock! 大混乱のショーは終わったが、会計主任リムスキーは名状しがたい不安に駆られる。劇場の外では、魔術師提供のフランスファッションに身を包んだご婦人方があられもない下着姿になって大恥をかいている。 そこへ所在不明だったヴァレ…

主人号の登場

13: The Hero Enters イワンの病室のバルコニーに巨匠が現れる。運命の女(ひと)との出会いと別れ、心血を注いだ作品を酷評されて原稿を燃やし、精神を病んだことを語る。 …いきさつを詳しく書かないようにしよう(^◇^;) この章には異稿があって(二カ所)後…

悪魔の魔術と種あかし

12: Black Magic and Its Exposure リホージェフにつづきヴァレヌーハも失踪して、リムスキイは???状態のなか、魔術師一行到着。ヴァリエテ劇場の幕が開き、札束の雨が降り、ご婦人方は最新ファッションに身を包む。司会のベンガリスキーはベゲモートに頭…

イワンの分裂

11: Ivan Splits in two イワンは前日の出来事を書き留めようとしたが、書けば書くほど混乱。絶望を医師に慰められて落ち着き、ハタと気付く。 'That things are not quite proper here, even a child can understand. He's a one-hundered-per-cent outstan…

作曲家の名前がチラホラ♪

8: The Combat between the Professor and the Poet スチョーパがヤルタで気を失ったころ、イワン・ベズドームヌイは熟睡から覚める。精神病院の院長先生はストラビンスキイ。なかなかの切れ者で、イワンの入院を納得させ療養を薦める。 もともと医者であっ…

不吉なアパート

7: A Naughty Apartment ヴァリエテ(Variety)劇場の支配人スチョーパ(Styopa)は、ベルリオーズとサトバヤ通りのアパートの50号室に同居していた。この部屋はとかく因縁のある部屋で、これまでにも住人が失踪していた…秘密警察の暗躍を仄めかしているそう…

予言通りの精神分裂

6: Schizophrenia, as was Said グリボエードフでの大乱闘の末、イワン・ベズドームヌイ(Homeless)は精神病院へ収監。医者とのやりとりが爆笑もの。 付き添って行ったリューヒンは、自作の詩の偽善を指摘されて自己嫌悪に。 What is it? An insult, that's w…

グリボエードフ

5: There were Doings at Griboedov's ベルリオーズが議長である、マソリート(MASSOLIT=文芸協会)の会館。18世紀初頭の劇作家グリボエードフの伯母君の屋敷だった(といわれる)所。よーするに文壇の会員は特権階級で、優遇されていたのだ。この章は、言論…

とうとう惨事が…

3: The Seventh Proof 第一章で、ベルリオーズがカントの「第六の証明」を批判したのを受けて、ヴォランドの「第七の証明」。予言されたとおり、ベルリオーズは美人運転士に首をちょん切られる。 この章は短いので、読みやすかったな…わからない語句があって…

比べてみると

…固有名詞の表示は安井訳に準じよう。水野訳も違和感なし(句読点を整理してくれたら、もっといいのだけれど^^;)。法木訳はちょっとピンと来ないところもある。ポンティ・ピラトが、部下に向かって丁寧語で呼びかけてるのは、ロシア語の二人称を使い分けて…

新編集ページ実験

FireFoxでは画像UP成功(^^) プレビューもちゃんと機能している。 でも、編集に戻ると、UPした画像が消えてるのは何故? ここも今まで通りってことになるかも(^_^;)

再びルパシカ

図書館で集英社版の「巨匠とマルガリータ(水野忠夫訳)」を借りてきた。これで、群像社版、新潮社版と3訳揃ったわけだ(はまぞうが不調なので、密林画層が使えないのは残念!) ところで、ベズドームヌイの衣装が気になって仕方ない(汗) ・格子縞のルパ…

千の顔をもつ英雄(下)…まとめ(のようなもの)

ETC

神話の現代的知性による解釈(下巻P-210) ・自然界を説明しようと模索する原始的努力(フレイザー) ・指摘空想の所産で先史時代から受け継がれ、後世、誤解され手いるもの(ミュラー) ・個人を集団へと適応させるのを目的とする、寓意的教訓の貯蔵庫(デュ…

どうも気になる

LoTR朗読で、ピピンがデネソール候に忠誠を誓うところ。ピピンが誓言した後で、 "And this do I hear, Denethor son of Ecthelion, Lord of Gondor, Steward of the High King, and I will not forget it, nor fail to reward that which is given: fealty w…

千の顔をもつ英雄(上)

ETC

とりあえず上巻は読んだ 世界中の神話や宗教が紹介されていて、原註もタップリ。 メチャクチャ縮めて一言で言うと、「英雄は旅立ち、成し遂げ、生還する」が基本原則で、そのディテールが様々なヴァリエーションで彩られる(←あたりまえと言えばあたりまえ^^…

千の顔をもつ英雄…つづき

ETC

面白すぎる!でも、難しいのでまとめられない(汗) よーするに世界中の物語の英雄たちはあるパターンがあって、それを踏襲している。 原始の時代から連綿と続いている祭りや儀式は、自我発達の次なる段階への通過儀礼で、再生を象徴する。無意識下にある夢…

はしばらく保留

英訳の固有名詞と法木綾子さん訳と、新潮社版を照合してみたいので、群像社版の「巨匠とマルガリータ」を書店に注文してしまった。第二章のポンティー・ピラトのところで一時停止。 「犬の心臓」は、怖くて面白かった。何故か、目玉を干してたら犬に食べられ…

千の顔をもつ英雄(上下)

ETC

たまたまネットで検索していて見付けた本。 何か面白そうだけど、ちょっとお値段がね〜。 で、図書館で借りてきた。 神話やおとぎ話の登場人物はあるパターンがあるそうだ。各民族のアイデンティティが生まれる以前に、人類そのものの内奥に恒常的な普遍性が…

メフィストフェレス

ヴォランド氏が初めてパトリアルシェ公園に現れたとき、黒いプードルの柄のついたステッキをもっていた。英訳にはAppendixが載っていて、 "a poodle's head : In Goethe's Faust, Mephistopheles first gets to Faust by taking the form of a black poodle.…

不思議な現象

ルパシカとカウボーイシャツ ベズドームヌイの着衣がカウボーイシャツってのは、やっぱり変だわね(笑)スターリン時代のモスクワ市民がカウボーイの格好をするかね?いくら英訳でもルパシカで良いと思うけどな〜(^◇^;) ホームレス=ベズドームヌイ プロレタ…

来たぞ(^^)

密林から届いたお荷物…The Master and Margarita (Penguin Classics)作者: Mikhail Bulgakov,Richard Pevear,Larissa Volokhonsky出版社/メーカー: Penguin Classics発売日: 2000/07/01メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (2件) を見るロシア版か…

Macтep и Mapгapитa

上はロシア語(キリル文字)で「マエストロとマルガリータ」と書いたもの(^^) アルファベットに直すと「Master i Margarita」だから英語で「Master and Margarita」で合ってるんだ〜\(◎o◎)/!…maestroはイタリア語なんだね? 地図を完成したいけど面倒だか…

またもや読んでしまった

PenguinClassicsが届くまでに地図を作っておこうと群像社さんのページを参考にしてGIMPとPainterで試行錯誤。正確に書けないのはわたしの性格に問題があるんだろうなぁ(^◇^;)とりあえず下地は出来たつもり。。後はうまく文字を入れなきゃね〜。 途中でおっぽ…

パスハ(復活祭)

ちょうど復活祭のことを調べていたら、時宜を得たというか、さすがというか、尊敬するグワイヒアさんの解説がアップされた♪やはり復活祭というのは、クリスチャンにとって、重要な意味を持っているのね。 ミドルアースとマルガリータとは直接関係ないけれど…

マエストロとマルガリータ

ちょっとしたメモ 1920年代のモスクワ (画面をクリックしたら拡大します) この地図は群像社よりお借りしました。 今のところ新潮社版しか読んでないけれど 日本語表記が微妙に違う群像社版とPenguin Classics版を読み比べてみる予定。その時この地図を役立…

とりあえず、おしまい

なぜ「マビノギオン」かというと、密林でアーサー王伝説やサトクリフを検索していたら、「オススメ商品」に上がっていた。それまで「マビノギオン」という名さえ知らなかった。LoTER関連でケルト関連には興味はあったけれども、北欧やギリシャに比べて、神話…

アルスルの宮廷の三つのロマンス3

このゲライント、最初のうちはカッコ良いんだけど、イーニッドと結婚して親の家を継いだ後は、やなヤツ!イーニッドは従順すぎてあまり魅力を感じない。 エルビンの息子ゲライントの物語 前半は、美女イーニッドを獲得するために鷹の騎士とのトーナメント試…