2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

マビノーギの四つの物語3

スィールの息子マナウィダン ・ベンディゲイトブランの弟マナウィダンは、カスワッサウンに領地を乗っ取られて失意の中にあった。プレデリ(第一話に出て来たプイスの息子ね^^)が慰めて、母のリアンノンを奥方にと勧め、自身の妻キグヴァと四人でダヴェドに…

マビノーギの四つの物語2

スィールの娘ブランウェン 当時の婚姻は花嫁の男子兄弟たちが、本人の意思を確認して承諾し、日取りが決められ、祝いの宴が設けられる。 ブランウェンの兄弟:マナウィダン、ベンディゲイトブラン(ブリテンの王) (ベンディゲイトブランは半神的な人物で、…

マビノーギの四つの物語1

マビノーギというのは「息子」とか「少年」の意。一人の英雄の「幼な物語」。プイスの息子プレデリの、誕生のいきさつから悲劇的な死の物語。 マビノーギはマブの複数形で「若者(マブ)の物語」を集めたものという意味。ゲスト夫人の文法の誤解から複数形を…

お口直しと言ってはなんだけど

図書館で借りたよ♪マビノギオン―中世ウェールズ幻想物語集作者: 中野節子出版社/メーカー: JULA出版局発売日: 2000/03/01メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (5件) を見る↑ウェールズ語から直接訳したもの・・・(1)マビノギオン―ケルト…

さいごの戦い

やはりこの結末は好きになれない。わたしがナルニアに拒否反応を示すのは、後味が悪い終わり方に思えるからかもしれない。と言うより、作者の意図が理解できない。 ナルニアの終末を迎えて、真のアスランの国に召されてめでたしめでたしかい?なんか釈然とし…

魔術師のおい

この原書だけがパフィンブックスじゃないのよね→ 背表紙にNo.1と書いてあったので、これから読み始めちゃった。 どちらかというと、これが一番好き(^.^) 最初に読んだからかもしれないけれど、シリーズの他のお話のようにアスランの神格化がそれほど鼻につ…

馬と少年

昔々ピーターたちがナルニアを治めていたころ、隣の友好国に双子の王子が生まれました。裏切り者の大臣がその一人を盗み、戦いのどさくさに紛れて小舟に乗せて海に流しました。赤ん坊は、戦闘好きな大国カロールメンの漁師に拾われ、奴隷のような境遇にあり…

銀のいす

ユースチスといじめられっ子のジルが、カスピアン王の息子リリアンを救出に行くお話。 泥足にがえもんは好きだな〜。こういう人(沼人だけど^^;)が「地を受け継ぐ者」なんだろうね。サムみたいに堅実で真実を見る目を持っている。 アスランの言い付けをほと…

朝びらき丸東の海へ

カスピアン王が先の王の時代に行方不明になった七人の卿を探しに船出するお話。エドマンドとルーシィの従弟ユースチスも加わって大航海。 鼻つまみユースチスの成長の記録がメイン。龍に変身して大粒の涙を流すところなんか好きなんだけどな。でもやっぱり抹…

カスピアン王子のつのぶえ

ナルニアと人間の世界を繋ぐ「時空の穴」はあちこちにあって、ナルニアの王は人間でなければならないってのも、何か宗教的な意味があるのかね?「アダムの息子とイヴの娘」がナルニアを統べる。別に動物でも良いと思うんだけどな〜。善も悪も人間がナルニア…

ライオンと魔女

一番最初に読んだのは左の「魔術師のおい」の原書。指輪の原書を読んだ直後だったので、とても易しく感じた。いきなり英文が読めて嬉しかったな〜(^^) …「魔術師…」以外は全部パフィンブックスだよ… 内容も面白くて、よし☆全部原書で読んでやる!!と意気込…

伝説的サガ4

ラグナル・ロズブロークのサガ ヴォルスングサガの続編(みたいなもの)デンマークの実在のヴァイキングの首長ラグナルと息子たちのお話。「一人の英雄のまわりに多くの伝説、メルヒュン、民間伝承が集まる好例。ロマンチックな空想的な世界。」って、楽しそ…

伝説的サガ3

ノルナゲストの話 三百才の異教の勇士ゲストの自慢話。オーラヴ・トリュグヴァソン王に、伝説の英雄たちのそばにいて、活躍した話をする(よーするに既に知られている英雄伝説の二番煎じ) ・ゲストが生まれたとき女予言者たちが、誰よりも幸運に恵まれるだ…

伝説的サ2

フロールヴ・クラキのサガ ・デンマークの兄弟王ハールヴダンとフロージ。ハールヴダンの娘シグニューはセーヴィル候に嫁ぎ、その弟の幼いフローアルとヘルギにはレギンが教育係。 ・ハールヴダンを妬んだフロージが王を殺し、レギンは王子らを王の親友ヴィ…

伝説的サガ1

「伝説的サガ」や「アイスランド人のサガ」と違って事実指向型ではなく、空想指向型。リアリティを問題にせず、娯楽追求に徹したサガ。暗く長い冬の間、芝土と木材で造られた小さな家の炉辺を囲んでの長老の話や伝説の朗読に聞き入ることを最大の楽しみにし…

アイスランド人のサガ15

<南地区>ニャールのサガ サガを知らない人はまずこの一冊をと推奨されるほどの傑作。小泉八雲が詳しくこの作品を紹介しているのは彼の鑑賞眼の高さが窺える…と絶賛。人間理解と心理洞察の深さはシェークスピア以前には、この一冊しかないとも言われている…

アイスランド人のサガ14

<東地区>フラヴンケルのサガ 世界短編文学中完璧な一編と激賞されているサガ(優れた性格描写、無駄のない筋…)「植民の書」などをもとに、想像力により創作した珠玉の短編(読まねば♪^^) 内容はフレイル神崇拝、裁判の模様などにもふれている。見栄張り…

アイスランド人のサガ13

<東地区>ヴァプンフィヨルドの人々のサガ 親子二代にわたる確執と和解を扱ったサガ。親のブロッド・ヘルギは向こう見ずで傲慢。このビャルニは平和的で和解を好む。 ・ヘルギの隣人のスヴァルトとスキージの争い。スキージを殺してスヴァルトは追放になる…

アイスランド人のサガ12

<北地区>殺しのグルームのサガ うすのろと呼ばれたグルームが長じるにつれ頭角を現し、富と名声を得るが、争いに巻き込まれて没落をするお話。母方の祖父から貰った三つの宝(毛皮のマント、槍、剣)を偽りの誓いを隠蔽するために人手に渡し、没落のきっか…