2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

アイスランド人のサガ11

<北地区>グレティルのサガ 無口で荒っぽく、喧嘩早い性格のグレティルは、良い動機も悪い結果しか呼ばないという不運に取り付かれた人間で、力と勇気をそなえながら、運命には逆らえず、次から次と破局へ駆り立てられ、ついには凄絶な死を遂げる。 彼は9…

アイスランド人のサガ10

<北地区>バンダマンナサガ バンダマンナ=一味同心…権威主義の首長たちをこきをろし、権威失墜させる風刺サガ。サガには珍しいコメディタッチ。訴訟事件を扱っている。 ・冴えない老人オーフェイグの息子オッドは父との仲は冷たく、家を出て成功しアイスラ…

アイスランド人のサガ9

<北地区>コルマークのサガ ・詩人コルマーク。黒髪で身の丈高く、力が強く、せっかちな性分。彼はソルケルの娘ステインゲルズに一目惚れ。ソルケルは魔法の心得のあるソールヴェイグの二人の息子にコルマークを討たせようとするが、返り討ちに遭う。ソール…

アイスランド人のサガ8

<西地区>ギースリーのサガ なんかすっごっく込み入った話(^^;) 心ならずも義兄を殺してしまったギースリーが追放になり、迫りくる敵の攻撃をかわしながら、ついに殺される。危険と苦労を共にする献身的な妻アウズ。気が弱いため弟を見殺しする兄ソルケル。…

アイスランド人のサガ7

<西地区>フォーストブレーズラサガ ・ソルゲイルとソルモーズの二人の義兄弟の話。二人とも武器で倒れるだろうと予感し、あの世の幸せよりこの世の名誉を求めた。首長ヴェルムンドは二人の乱暴者を引き離すために、ソルゲイルの父ハーヴァルを引っ越しさせ…

アイスランド人のサガ6

<西地区>エイルの人々のサガ このサガは、バラバラな挿話が並べてあるだけで印象が弱いが、年代や地理上の記述は正確で異教時代の習俗、神殿の様子、供養や魔法、法律、お化け、幽霊などを生き生きと描写してあり、民俗学の好資料となっているそうだ。「ア…

アイスランド人のサガ5

<西地区>ラックス谷のサガ ・ハラルド美髪王の圧政を逃れた「鼻ぺちゃ(^^;)のケティル」の子供たちはアイスランドに定住。曾孫ホスクルドはロシアの商人から唖の女奴隷を買い、「孔雀のオーラーヴ」が生まれる。オーラーヴはボリを養子に迎え、同じ頃キャ…

アイスランド人のサガ4

<西地区>めんどりのソーリルのサガ 成り上がり者のソーリルと、首長たちのあらそい。当時は養子や養女に出すのが普通だったらしい。成り上がり根性の嫌われ者が暗躍して、アイスランド全土を四地区に分けたきっかけをなした事件の一つを緊張感ある物語に仕…

アイスランド人のサガ3

<西地区>蛇の舌のグンラウグのサガ 「蛇の舌」ってどっかで聞いた名前(笑)この蛇の舌さんはきのうのビョルンと同じ運命の気の毒な人(あの蛇の舌さんも気の毒といえば気の毒だけど…^^;) ・美しい娘はヘルガ。その婚約者はグンラウグ。横取りしたのはフ…

アイスランド人のサガ2

<西地区>ヒータル谷の勇士ビョルンのサガ ・エギルを大伯父にもつビョルンの物語。身の丈優れ、力は強く、堂々とした男で、将来を嘱望されていた。 ・裕福な百姓の娘オッドニューと婚約したが、三年以内に戻れぬ時は他の者に嫁いでも良いと取り決めをして…

アイスランド人のサガ1

<西地区>エギルのサガ ・エギルの叔父ソーロールヴは武勇優れ真義も厚く、ハラルド金髪王の信頼を得た。その栄誉栄華をを妬んで讒言するものがあり、王に殺されてしまう。父クヴェルドウールヴと兄スカラグリームは復讐に王の腹心の部下を討って、アイスラ…

王のサガ4

グリーンランド人のサガ これは「赤毛のエイリークのサガ」とほほ同じことが水増しして記述されているそうな。「記載年代が『赤毛』より65年ほどあとに書かれていて、伝承が時日の立つうちにいかに変わるもの賀露示しているように思う」と書いてある。 グ…

王のサガ3

赤毛のエイリークのサガ ・赤毛のエイリークの子レイヴはオーラーヴ王の命を受け、布教のためグリーンランドに向かうが、進路を失い、ヴィーンランド(北米)に漂着。帰路難破船を見付け乗組員を故郷に連れ帰る(運の良いレイヴ)兄弟のソルステインが再度「…

今日は表の日記でへとへとなので

図書館で借りたアイスランドサガ作者: 谷口幸男出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1979/09メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見るについて 今読んでる解説書の次に挑戦するつもりのエッダ―古代北欧歌謡集作者: 谷口幸男出版社/メー…

王のサガ2

ヨームのヴァイキングのサガ ・デンマークのヴァイキングを扱っているサガ。全般はデンマーク史、後半はジョルンガヴァーグの海戦の模様が記されている。 ・デンマークのヴァイキング、パールナ・トーキがヨームスボルグを建設(他のサガではデンマーク王が…

王のサガ1

ヘイムスクリングラ 「ヘイムスクリングラ」とは「世界の輪」という意味…古くは「ノルウェー王のサガ」と呼ばれていた。膨大な資料からほんの一部を紹介…と書いてある(^^;) ・ハールヴダン黒王の妃ラグンヒルドは予見の才があり、ある時夢を観た。肌着に刺さ…

宗教的学問的著作5

ストルルンガサガ アイスランド共和国の終末期の豪族の確執を叙述したもの ・かつての名誉と氏族の連帯は地に落ち、所有欲、野心、支配欲が蔓延。誇り高いヴァイキング精神の道義は退廃し、打算、冷酷、残酷さで、血で血を洗う争いが頻発。ノルウェーの外圧…

宗教的学問的著作4

スノリのエッダ ・スノリ・ストルルソン(1179〜1241)は才能豊かで野心もあった。歴史家、法律家,詩人。ノルウェーの王侯や首長に薦められて、王の列伝を書くことになる。 ・「ヘイムスリングラ」はアイスランド古代文学集として三巻、自国語で書…

宗教的学問的著作3

アイスランドのサガ ノルウェー王家の血をひく名門の出のアリ・ソルギルスソンが1122〜32年の間に描いたもので、アイスランド語で書かれた最初の史書。840年の植民から1120年までの略史を扱っている。 ・ハラルド美髪王の頃、インゴールヴとレイヴの…

宗教的学問的著作2

植民の書 ・アイスランドがノルウェーから植民される前に北欧人がパパと呼んでいるキリスト教徒が済んでいたそうな。ノルウェーからの植民が始まる頃、ローマではハドリアヌス、ドイツではルードヴィヒ、ノルウェーはハラルド美髪王…etc.AD870年頃 ・冬に…

宗教的学問的著作1

エッダが韻文の歌謡形式の神話or伝説としたら、サガは散文の歴史文学にあたる(のだそうだ)北欧のヴァイキングたちがアイスランドに植民した前後の歴史的記録が多数あり、歴史そのものではないけれど、12,3世紀頃の人々の生活や心意気を窺うことが出来…

英雄伝説3

シグルズ ・今度はシグムンドと、エイリミ王の娘ヒョルディースの間の子、シグルズのお話。シグムンドの息子たちは全員、力、身の丈、頭とすべての技能に長けていたが、その中でシグルズが最も優れていた。 ・シグムンドはフンディング王の息子たちとの戦い…

英雄伝説2

フンディング殺しのヘルギ ・ヴォルスングの子シグルドとブラールンドのボルグヒルドの間に生まれたヘルギ。その名は勇名高いヒョルヴァルズの子ヘルギにちなんでつけられた。シグムンド一族はヴォルスンガルと呼ばれていて、フンディング王と敵対関係にあっ…

英雄伝説1

鍛冶屋ヴォルンド ・フィン王の三人の息子フラグヴィズ、エギル、ヴォルンド。三人は狩りに出かけ、狼谷に家を建てた。近くの狼池で、三人のヴァルキューレに出会い、妻にした。八年目に妻達を残し、一旦帰郷して戻ったら、館はもぬけの空。フラグヴィズ、エ…

神話19

新しい世界 ・海中から新しい大地が現れ、新しい太陽が天をめぐり輝かしい命が育つ。 ・ヴィーザルとヴァーリは生き残り、イザヴェルの野に住む。そこへトールの子モージとマグニも合流。 ・バルドルとヘズも冥府から戻り、一同はともに腰を下ろして語り合う…

神話18

世界の終末 ・全世界が、人も神ももろともに滅び去るラグナレクル。様々な予言や前兆で、その日がいつなのかを神々は知っていた。 ・アースガルズの雄鶏グリンカムビがオーディンの戦士達を目覚めさす、巨人の国の赤い雄鶏フィヤラルが、ヘルの館では煤で赤…

神話17

オーディンと詩人の蜜酒 ・アース神とヴァン神がかつて和睦を結んだ頃、一つの壷に双方が誓いの言葉を述べて唾を吐き込んだ。そこから平和の印を失わないように、賢者クヴァシルを造った。クヴァシルは世界を旅して人々に知恵を授けて回った。 ・そのクヴァ…

神話16

ロキの捕縛 ・神々はロキに激怒した。ロキは逃げだし、ある山中に、あらゆる方向を見る四つのドアを持つ家を建て、しばしば鮭に変身して滝壷に隠れた。それはフリズスキャールヴの高御座から望むオーディンにはお見通し。ロキはリンネルの糸で編んだ網を火の…

神話15

いよいよラグナレクル(世界の終末)の始まり。 バルドルの死 ・善良で、すべての神々、巨人、人間にこよなく愛されたバルドルが不吉な夢を見る。オーディンはバルドルが死ぬと、ラグナレクルが訪れるのを知っていた。 ・オーディンはスレイプニルに乗って黄…

新年のご挨拶

ここを見に来てくれてる人はそんなにいないと思うけれど、 今年も頑張って(出来るだけ)更新をするつもりですので よろしくお願いします。 (猫がワンちゃんを描くのも、ご愛敬で^^;)