不吉なアパート

  • 7: A Naughty Apartment

ヴァリエテ(Variety)劇場の支配人スチョーパ(Styopa)は、ベルリオーズとサトバヤ通りのアパートの50号室に同居していた。この部屋はとかく因縁のある部屋で、これまでにも住人が失踪していた…秘密警察の暗躍を仄めかしているそうな。
…で、ヴォランドとその部下、コロビョフ、ベゲモート、アザゼッロが、二日酔いのスチョーパの前へ現れる。スチョーパは記憶にない黒魔術のヴァリエテ出演契約を知らされ、挙げ句の果てにヤルタへ一瞬にして飛ばされる。
かくして、ヴォランド教授は50号室を乗っ取る。ベルリオーズはもうこの世にいないもんね。
革命直後のモスクワでは住宅事情が悪くて、複数の家族が共同でアパートを借りるのは普通だったようだ(革命前のツァーリー時代は、下層階級の庶民はそんなことあたりまえだったんだろうけれど)…そんな状況でも、ずるがしこいヤツは土地転がしならぬ部屋転がしで、私腹を肥やしていたそうな(^◇^;)
「犬の心臓」でも、七部屋もあるアパートを所有しているプレジオブラジェンスキイ教授が、平等を主張して部屋の明け渡しを要求するプロレタリアート管理委員に悩まされている。
<ヴァリエテのスタッフ(後の章で大変な目に遭う人たち)>
・スチョーパ・ボグダノーヴィチ・リホージェフ:支配人…すでに遭ってる(^^;)
・イワン・サヴェリエヴィチ・ヴァレヌーハ:総務部長
・グリゴリー・ダニーロヴィチ・リムスキイ:経理部長
・ジュルジュ・ベンガリスキイ:司会者