アイスランド人のサガ5

  • <西地区>ラックス谷のサガ

・ハラルド美髪王の圧政を逃れた「鼻ぺちゃ(^^;)のケティル」の子供たちはアイスランドに定住。曾孫ホスクルドはロシアの商人から唖の女奴隷を買い、「孔雀のオーラーヴ」が生まれる。オーラーヴはボリを養子に迎え、同じ頃キャルタンが生まれる。二人は非常に仲が良かった。キャルタンは美男、明朗、スポーツ万能。ボリも優れた男に成長。
・ゲイルムンドという男がオーラーヴの娘スリーズと結婚するが、彼女をおいて故郷ノルウェーに帰ろうとする。スリーズはゲイルムンドの剣「足咬み」を奪って舟に穴を開ける。ゲイルムンドは「その剣で、家族の中で一番かけがえのない者の生命が奪われる」と呪いをかける。スリーズは剣を従兄弟(義兄弟?)のボリに贈る。
・オーラーヴは十八の時に四本の角を持つ見事な牛を殺したとき、夢にその母牛が現れて「お前の息子を血塗りにしてやるぞ」と言う。
・さてヒロイン登場(^_^) 美貌と知性を併せ持つグズルーン。彼女は四つの夢を見て、予見の才のある首長ゲストに解釈して貰う→「あなたは四度結婚するであろう」 またゲストは、ボリがキャルタンを殺すことになるだろうと予見する。
・キャルタンとグズルーンは交際するが、三年待ってくれと言ってボリと共にノルウェーのオーラーヴ王に仕えに行く。そこで王の妹インギビョルグと親しい仲になる。ポリは王の命を受け、キリスト教布教のためアイスランドへ先に帰る。
・グズルーンはボリからキャルタンとインギビョルグの仲を聞き、内心穏やかでない。その後彼女はボリとしぶしぶ結婚。アイスランドに帰ったキャルタンはそのことを知り、ボリとの友情も冷え切ってしまう。
・グズルーンはあの手この手でキャルタンとボリを争わせようとする。とうとう戦いになって、手を出そうとしないボリは仲間たちに促されて「足咬み」を抜く。キャルタンは「お前の生命を奪うよりはお前に殺された方がましだ」といって武器を捨てる。ボリは彼に死傷をおわせ、その膝に抱かれてキャルタンは死ぬ。ボリは後悔の念にさいなまれる。
・これ以上の復讐劇にならぬよう民会で裁判が行われたが、三年後オーラーヴが死ぬと、キャルタンの兄弟がボリを襲う。ボリが殺されたのを見てグズルーンはニヤリと笑う。
・グズルーンはボリの子ボリ・ボラソンを生み、ソルケルと結婚。ソルケルは海で溺死。ソールズとソルヴァルドとも結婚。
・老年に達して息子のボリに聞かれると「ソルケルは偉大な首長。ボリより男らしい者はいなかった。ソールズは一番賢かった。ソルヴァルドについては何も言うことはない」重ねて聞かれて「わたしは一番愛した人に一番悪いことをした」と彼女は言った。

  • 一級の芸術作品と言われてるそうな

五大サガの中で、際立った特徴…歴史というよりはフィクションの部分が多く女性が主人公。
情熱を秘めた女性が、その誇りを傷つけられた時にとる行動の凄まじさ。最愛のキャルタンを死に追いやる複雑な胸の内(六条御息所みたいね←好きなキャラであります♪)
宮廷の華やかな描写など、中世騎士小説の影響を色濃く受けている点。文学的手法として意識的に夢を多用している点…etc.
オーラーヴの母親「唖の女奴隷」は、じつは唖のふりをしていたアイルランドの王女であることが後に明かされるって、すごい(笑)

  • 五大サガって?

エギルのサガ」「ニャールのサガ」「ヴォルスンガサガ」「グレティルのサガ」それと「ラックス谷のサガ」なのかな?
この五つは押さえとかなきゃ☆
アイスランドサガ」には「ラックサー谷の人びとのサガ」と記述してある。