宗教的学問的著作4

  • スノリのエッダ

・スノリ・ストルルソン(1179〜1241)は才能豊かで野心もあった。歴史家、法律家,詩人。ノルウェーの王侯や首長に薦められて、王の列伝を書くことになる。
・「ヘイムスリングラ」はアイスランド古代文学集として三巻、自国語で書かれた歴史記録。(1)異教時代のゲルマンの信仰、生活、文化、(2)キリスト教改宗期の変化、(3)改宗後の歩み、と三段階の北欧史。
・「散文エッダ(スノリのエッダor新エッダ)」詩人のための入門書…詩語を習得し、表現の豊かさを学び、詩の中に隠されたものを理解したいと思う若い詩人に、知識を増やしたり、楽しみのために、この本を読みなさい(^^)…内容は↓
・第一部「ギュルヴィたぶらかし」:スウェーデン王ギュルヴィが老人ガングレリと名乗り、アースがルドに赴き、この世の過去と未来を神々に尋ねる。「古エッダ」などから引用して北欧神話の梗概が語られるが、最期に今まであった壮麗な宮殿が消え失せ、野原に取り残されてしまうので「たぶらかし」の名が付いている。
・第二部「詩人の言葉」:ケニング技法(一つの概念が複数の言葉に言い換える…象徴語?枕詞みたいなものか?^^;…例・オーディンのケニングは、鴉神、ミーミルの火、狼の敵etc.20以上もあるんだって☆)その他、同意語の紹介などをスカルド詩を引用して説明。 
・第三部「韻律一覧」:若い頃からの理論研究を実作に結晶させる。
・スノリはノルウェー王のアイスランドへの野心にからむ政争に巻き込まれて殺された。

  • ケニングの用例:黄金が何故「エーギルの火」「シヴの髪」と言い換えられるのか?

この話はこの本の「エッダ」の項目になかった(と思う)けど「神々のたそがれ」に載ってた(と思う^^;)
・海神エーギルが神々を招待したとき、黄金の延板を広間に運ばせた。それが広間中に輝いて酒宴の照明となったから「エーギルの火」と呼ばれる。
・ロキが女神シヴの髪をすっかり刈り取った。トールはロキを引っつかまえ、黒い妖精のところへ行き、黄金の髪を造らせる。このため「シヴの髪」は黄金を意味する。