アイスランド人のサガ10

  • <北地区>バンダマンナサガ

バンダマンナ=一味同心…権威主義の首長たちをこきをろし、権威失墜させる風刺サガ。サガには珍しいコメディタッチ。訴訟事件を扱っている。
・冴えない老人オーフェイグの息子オッドは父との仲は冷たく、家を出て成功しアイスランド一裕福になる。才腕のあるオースパクをやとい、経営をまかせ友のヴァーリと共に住む。ますます富裕になって、首長の地位も金で買う。
・彼はヴァーリとノルウェーに出かけるのに、留守中の財産の管理と首長の位をオースパクに任す。戻って来て首長の位を巡ってオースパクともめ、四十頭の羊が盗まれる。
・ヴァーリは事を穏便にしようとするが、オッドと間違われて殺される。オッドはオースパクを起訴しようとするが、彼の成功を妬んだ首長たちに手続きの不備を突かれ断念。
・そこへオーフェイグが現れ、金をばらまいてオースパク追放判決を得る。屈辱を感じた八名の首長たちは、法廷買収罪で起訴。オーフェイクはエギルとゲリルを買収し謀議から離脱させ、残りの首長たちを辛辣な言葉でこき下ろし、僅か十二オンスの腐れ金で決着。
・オッドはゲリルの娘と結婚し、父親と和解する。彼からは多くの名士が発した。