アイスランド人のサガ7

  • <西地区>フォーストブレーズラサガ

・ソルゲイルとソルモーズの二人の義兄弟の話。二人とも武器で倒れるだろうと予感し、あの世の幸せよりこの世の名誉を求めた。首長ヴェルムンドは二人の乱暴者を引き離すために、ソルゲイルの父ハーヴァルを引っ越しさせる。ソルゲイルが十五才の時、ハーヴァルが殺され、その相手を槍で刺し貫いて復讐を遂げる。
・再び一緒になったが、幾人かと戦って名をあげ高慢になったソルゲイルに気を悪くしてソルモーズは袂を分かつ。ソルゲイルは船を取り、ソルモーズは不動産を取る。ソルゲイルはその後も人を殺し、ノルウェーのオーラーヴ聖王に伺候する。
・ソルモーズは魔法使いの娘ソルディースと付き合い、噂の種になった。魔法使いである母親は刺客を差し向け、ソルモーズは右手を失う。彼は未亡人の娘ソルビョルクと付き合いだして、褒歌を贈る。その後ソルディースとよりを戻して、褒歌のことを咎められ、あれは本来ソルディースに捧げた者だと弁解し改作して彼女に贈る。ソルビョルクは夢に現れてこのことを公表せねば重い眼病に描けてやるとおどす。実際に眼病になり、世間に公表する。よーするに女たらしだったのね(笑)
・そのころソルゲイルはあちこちで争い、大勢の人を殺していた。ついに仇に槍で刺し突かれて死ぬ。ソルモーズは彼の死を悼み、オーラーヴ王はソルゲイルの義兄弟であり詩人であるソルモーズを召し抱える。彼は敵を求めてグリーンランドに渡り、斧で脳天を唐竹割にする。相手の三人の息子も殺したが、重傷を負う。その後オーラーヴ王のもとで勇敢に戦い、戦死する。
・つまり殺したり殺されたり、粗野で勇敢な二人の男の物語。アイスランドの西北端イーサフィヨルドのサガのうち最も古いものとされている。仇討ちの話以外は構成に締まりがなく、登場人物の対比がはっきりしてないので、平板で人物像が鮮やかに浮かび上がってこない(と書いてある)