マビノーギの四つの物語4

可哀想なスェウ

  • マソヌウイの息子マース

なんか魔法使い一家のお話みたい(笑)…と言うよりマビノギオンって神話や伝説、民話などを混ぜ合わせて、半分神様たちの物語なのであります。それぞれに不思議な能力を持っているのね。
マソヌウイの息子マースはウェールズの北方グウィネッズの領主で、プイスの息子プレデリは南の十一の地方を治める領主。マースにはドーンという妹がいてその息子グウィディオンとギルヴァエスウィ、娘アランロドが主要人物。当時は「足持ち人」という召使いがいて、食事の時など足載せ台の役目をしたり、身の回りの世話をしていたそうだ。
・ギルヴァエスウィが、マースの足持ち人ゴイウィンに恋患いをした。グウィディオンは弟のためにある手を考えた。二人はマースに、これまでにない素晴らしい家畜(豚)をプレデリが所有しているので、うまく手に入れて見せましょうと進言する。
・グウィディオンは、馬、犬を十二頭ずつ創り出し、それぞれに黄金の首輪と、鞍をつけて、豚と交換することをプレデリに承諾させた。馬も犬も鞍もすべて毒茸から創ったので魔法は一日しか持たない、急いで帰還する一行にプレデリが追跡開始。
・帰還したグウィディオンは、館から距離のあるところに豚小屋を造って、武装したマースをくりだす。マースの留守の間に、ゴイウィンは意志に反してギルヴァエスウィのものに。とって返したグウィディオンは、一騎打ちでプレデリを斃す。(魔術を使うなんて卑怯だよ〜。踏んだり蹴ったりのプレデリ…T_T)
・戦いに勝利して意気揚々のマースに、ゴイウィンが事の顛末を告白。マースは彼女への償いとして妻に迎え、甥たちを罰することを約束。
・マースは二人の兄弟を、一年ごとに雌雄の鹿、豚、狼に変えて仔を生ませ、三人の子等には洗礼を受けさせた。
・三年後、解放された兄弟は、妹のアランロドを足持ち人に推薦。足持ち人は乙女じゃないといけないらしく、魔法の杖で試されたアランロドは金髪の男の子を産み落とした。アランロドは恥じて、もう一つなにか小さいものを落として退出。グウィディオンがそれを拾い着服。男の子はマースが引き取りディラン・エイル・トンと名付けられた。一方グウィディオンが拾ったものも男の子で、乳母を雇って育てることに。少年を母親に会わせるが、アランロドは恥をかかされたとして、<名前、武器、妻を得ることが出来ない>宿命を授ける。グウィディオンは計略で名前と武器を持たせ、マースのところへ連れて行って相談する。
・マースは花々からこの世ならぬ美しくかぐわしい乙女を造り上げ、少年(スェウ)に娶らせ、ディノディグの地を与える。乙女の名はブロダイウェズ。
・ブロダイウェズはスェウを裏切り、不倫相手グロヌウと計って毒槍をスェウに突き刺す。スェウは鷲となって姿を消す。マースとグウィディオンは行方不明のスェウを助け出し二人に復讐する。ブロダイウェズは「梟」と言う意味なんだって(つまり…もうわかるでしょ?←手抜きです^^;)グロヌウは同じ方法で殺される。その後スェウは立派な領主になったそうな。めでたしめでたし…