VII 「罰」とは何か
結論から言えば「生と愛の権利を取り戻すための行動が、’愛の不能’の罰を受ける結果となった」と言うことらしい。現実的には、ラスコーリニコフは懲役8年の刑を受けるんだけど、本人にしてみれば苦行を受けることに名誉を見出すような感覚…流刑地での高慢な態度を改め、真の意味で魂の復活を予感するのに1年もかかっている。
18世紀イタリアの啓蒙思想家ベッカリーアの「犯罪と刑罰」に「自尊心に基づく犯罪、刑罰の苦痛をいけることに自らの名誉を感じているような犯人に対しては、肉体的苦痛を内容とする刑罰を望まないようにしなければいけない。彼等は狂信者なのだから、あざけり、恥をかかせることによって以外に彼等を押さえつける方法はない。大勢の観衆の前でこれらの狂信者どもの偽りの自尊心をを屈伏させることが、この刑罰の急行な効果である。」という項目があるそうな(18章:汚辱罪)
この本面白そうだからちょっとチェック(^^)
- 作者: ベッカリーア,風早八十二,風早二葉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1959/01/01
- メディア: 文庫
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・罪と罰:Преступление и наказание
(プレストウプレーニエ・イ・ナカザーニエ)
・犯罪と刑罰:Преступления и наказания
(プレストウプレーニヤ・イ・ナカザーニヤ)
語尾の「я」は複数を表し、抽象名詞に具体性を持たせ、「e」は単数で語義を抽象化させる(と書いてある^^;)