フィガロの結婚(蛇足)
ボーマルシェの戯曲「フィガロ三部作」の三部目「罪ある母」は、一般的に評価は低いけれども、スタンダールの「赤と黒」と「アルマンス」に、多大の影響を与えたという説もあるそうな。「アルマンス」は読んでないから何とも言えないけれど、ジュリアン・ソレル+レナール夫人=ケルビーノ+伯爵夫人と見れば、なるほどそうかも↓
前作の約20年後、伯爵の浮気癖は健在。夫人はシェリュパン(オペラのケルビーノ)と過ちを犯し、レオンという次男をもうける。シェリュパンが死んで、夫人は罪の意識に苛まれる。伯爵にも、フロレスティーヌという隠し子がある。レオンとフロレスティーヌの結婚問題の浮上。伯爵は、異母兄妹(と思っている)二人が道を外すのを恐れて、フロレスティーヌを修道院に入れようと腐心する。そこへ伯爵の腹心ベジャルス(実は財産狙いのペテン師)が暗躍。
年を取って少々くたびれたフィガロとスザンナが活躍して、結末はハッピーエンドになる。お決まりの勧善懲悪劇で、前二作に比べたら面白味に欠ける展開だって(^_^;)
≪追記6/5≫↑実際に読んだら、伯爵が修道院に入れようとするのは、夫人のほう。「続々蛇足(6日)に訂正予定。彼は、シェリュパンに生き写しのレオンを疎んじている。
ボーマルシェ本人も波瀾万丈の人生だったようだ↓
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もしも、マルチェルリーナが「理髪師」に出てくる家政婦ベルタならば、ベジャルスがバジリオの可能性がなきにしもあらず。卑屈で狡猾なところがあるバジリオに、ちょっと興味。
この二冊が岩波から出てるから、白水社の三部作がなかったら、読んでみるのもいいかもしれない。図書館さん、頼んまっせ(^^w)
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