エフゲニー・オネーギン

beruthiel2008-05-23

チャイコフスキー ワレリー・ゲルギエフ指揮 メトロポリタン歌劇場(2007年)

チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》 [DVD]

チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》 [DVD]

第一幕の落ち葉を敷き詰めたステージが夢のようで、ホント素晴らしい♪ゲルギエフさん、大好き〜(^0^)/
ホロストフスキーは、オネーギンを演ずるために生まれてきたと、言われているそうな\(◎o◎)/!…さもありなんかも。この人のドン・ジョヴァンニも、観てみたい☆
タチアーナ役のルネ・フレミングは、美しくて切なくて気高くて、すんばらすぃ〜。。。「恋をしたことのある人は、わっかるわね〜^^」って、どこかに書いてあった(^_^;

  • 主な登場人物

タチアーナ(地主の娘):ルネ・フレミング(S)
オリガ(その妹):エレーナ・ザレンバ(MS)
レンスキー(その婚約者):ラモン・ヴァルガス(T)
オネーギン(その友人):ドミトリー・ホロストフスキー(Br)
グレーミン公爵(退役軍人):セルゲイ・アレクサーシキン(B)
チャイコフスキー ワレリー・ゲルギエフ指揮 メトロポリタン歌劇場(2007年)

  • あらすじ

・第一幕
田舎地主ラリーン家の二人の娘。姉のタチアーナは物語好きで、空想ばかりしている。妹のオリガは活発で、ちょっと軽薄。オリガの婚約者レンスキーが友人オネーギンをつれて訪問。タチアナは、都会的で洗練されたオネーギンに強く惹かれる。
眠れぬ夜を、オネーギン宛に長いラブレターを書く。
しかし彼は「自分は家庭に向かない男だし、兄として軽率な行動を慎むよう忠告する」とけんもほろろ
・第二幕
タチアーナの誕生(聖名の日)パーティに招かれたオネーギンは、退屈しのぎにオリガとばかりダンスをする。レンスキーは激怒して決闘を申し込む。
お互いに後悔しながら、後に引けなくなって約束の場所へ行く。オネーギンの弾丸で、レンスキーは斃れる。オネーギンは自己嫌悪に陥り、放浪の旅へ。
・第三幕
数年後、ペテルブルクに戻ったオネーギンは、グレーミン公爵の舞踏会へ出席。ここで公爵から夫人を紹介される。美しく変貌したタチアーナ。取り逃がした魚は大きい☆熱烈なラブレターを書くのは、こんどはオネーギンのほう。
心惹かれながらも、タチアーナは決然と夫への愛を貫く。
恥辱と絶望のオネーギン。

  • 伏線?

ラリーナ母さんのアリア「若い頃は好きな人がいたけれど、今は二人の娘に恵まれて平穏な幸せを良しとしている。刈り入れの歌を聴きながら、収穫の喜びを満喫しましょう♪」…タチアーナも静かな幸せを手に入れたことになるのね。

  • 決闘

プーシキンがこの小説を書いたのは1830年頃、妻に横恋慕のフランス人と決闘して殺されたのが1837年。彼はこれを予見してたのかな?オペラの初演は1879年だから、事件が起こったあと…って、あんまり関係ないか(^^ゞ
レンスキーのほうは、親友同士ボタンの掛け違いで、心ならずも殺し合いに発展してしまった。中止するチャンスはいくらでもあったのに、男の面子もつまらんね〜。原作では、オリガは少し泣いただけで、他の人と結婚してしまうよ。

  • 気が付けば取り残されていた

夢見る乙女が憧れるような、ニヒルで斜に構えたオネーギン。仮に夢が現実になって結婚できたとしても、タチアーナが幸せになれたとは思えない。こんな伴侶は苦しみの元。オネーギンに拒まれることによって、屈辱と後悔にさいなまれ、精神的に成長したタチアーナ。内面の美が醸し出す華麗な貴婦人にへんし〜ん(^0^)/
平凡な田舎娘を袖にして、親友をからかって死に追いやってしまったオネーギンは、外国で放浪してもちっとも成長していない。相変わらず退屈でつまらん人生。グレーミン公爵の包容力のあるアリアが胸に応える…遅まきながら、彼の成長は、ここからがスタートライン(だよね^^;)

  • 結構きついこと言うタチアーナさん(^_^;

わたくしが社交界の華になったので、スキャンダルの渦に巻き込むおつもりですの?(これって、レンスキーの件を暗に責めていると取れる)未熟なわたくしの恋に立派に振る舞われたあなたが、今さら何故感情の奴隷におなりになるの?
幸せは、あんなに近くにありましたのに。あなたを愛していますが、夫への愛と貞節を大切にいたしますわ!
。。。イタリア・オペラなら、ここからドロドロが始まるんだろ〜な〜(;^_^A