メモ II 黒いキリスト 

<続編の予測>
亡きゾシマ長老の指示に従って還俗し、放浪の旅に出たアリョーシャが革命の志士となるというのが、おおかたの解釈らしい。「塗炭の苦しみ」を与える階級の「黒塗り」さんが、塗られる側の民衆を救う「キリスト」として、皇帝暗殺団の首魁または思想的指導者として「磔刑に処される」と、江川さんは書いている。
エピローグ「イリューシャの葬式と石の上の演説」に立ち会った少年たちが十二人ほどで、なかにはユダの存在も…コーリャを出し抜いたカルタショフが候補だって\(◎o◎)/!「ガラリアのカナ」の章で「彼(アリョーシャ)が大地に身を投げたときは、まだ弱々しい少年にしかすぎなかったが、ふたたび立ちあがったとき、彼は既に生涯を通じて変わらぬ不屈の闘士となっていた」というところも、その根拠。父=皇帝の図式もよく言われてるよな〜。


清水孝純さんの本には、最初の「著者より」に「アリョーシャは決して偉大な人物ではない」と書いてあるので、そんな大それた罪で処刑されるとは考えにくいが、思想的指導者はあり得るとあったような。
ドストエフスキーは「カラマーゾフの兄弟」が刊行されたとき、あと20年は生きるつもりだったそうだけど、翌年に亡くなっている(1881年1月28日)奇しくもニコライ2世は、同じ年の3月1日に暗殺された。「十三年後」を読みた〜〜〜い☆