「交響する群像」の裏カバー絵

beruthiel2007-08-20

これもイコンね(^^)
「ウラジミールの聖母マリア
12世紀 トレチャコフ美術館所蔵
ロシア正教ではイコン崇拝は、広く浸透している。土着の素朴な農民の精神的よりどころとなっていた。いろんな小説に出てくるよね。

  • ゾシマ長老

この人の解く「魂の癒し」は、何処かしら仏教を思い起こされる。底辺で苦しんでいる農婦には「神様は人間の考えに及びも付かぬような愛を持っていらっしゃる。たとえ人間に罪があろうとも、その罪のままに愛してくださるということを、一心に信ずるがよい。十人の正しきものより、一人の悔い改むるもののために、天国において喜びは増すと、昔から言われている」
善行に見返りを求める貴婦人には「何せ実践の愛は空想の愛に比べると、冷酷で恐ろしいものじゃでな。空想の愛は速やかに功の成ることを渇望し、人に見られることを欲する。じっさい中でも極端なのは、一刻も猶予なくそれが成就して、舞台の上で行われるように、みなに感心して見てもらいたい。それがためには命を投げ出しても惜しゅうない、というほどになってしまう。しかるに、実践の愛に至っては、つまり労働と忍耐じゃ。ある種の人間にとっては一つの学問かもしれぬ」←これって、耳が痛い(^_^;
(以上の括弧内は米川訳…多分^^;;;)
…東洋に近い分、ロシア正教ってお釈迦様の匂いがする異端審問にかけられるかな?…異教徒の戯言と一笑に付されるか(^^ゞ

  • スメルジャコフ

誰が父親にせよ、スメルジャコフはアリョーシャの双子の兄弟と言えるほど境遇が似てるって、今気が付いた☆父に見捨てられ、母の死後、下男のグリゴーリに拾われたし。性格はまったく両極で、アリョーシャが天使なら、スメルジャコフは悪魔。白と黒の裏返しの兄弟…これに注目して読み進むのもいいかも。
この小説のテーマの一つは「神はありやなしや?」ってことらしい。
他にも注目すべき点が沢山あったけど、一読しただけではまとめるのが難しいので、パス(O.O;)(o。o;)

  • 光文社版第二部

手に入れたので「闇の王国・光の王国」と平行して読むのも一興かな?

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)