神話10

  • トールの槌取りもどし

・トールが寝てるうちに槌を奪われたことがあった。トールはロキと共に取りもどしに行くことになった。フレイヤの羽衣を借りたロキが、巨人スリュムが槌を盗んだことを聞き出した。
スリュムフレイヤを嫁にくれなければ、槌は返さないと言う。フレイヤは怒り狂って拒否。そこで(いやいや)トールが花嫁に化けて、ロキを侍女としてヨーツンヘルムに赴く。
スリュムは喜んで、大宴会が始まる。花嫁は牡牛一頭と鮭八尾、出された珍味をすべて平らげ、三樽の密酒を飲み干した。驚いたスリュムに「フレイヤ様は、八夜の間何も召し上がらなかったのです。それはもう巨人の国を焦がれておいででした」と侍女が答える。
スリュムがヴェールをあげ、口づけをしようとして、飛びすさって「フレイヤの眼はなんと恐ろしい。眼から火が燃えている!」と言うと、「フレイヤ様は八夜の間一睡もなさらなかった。それはもう巨人の国を焦がれておいででした」と侍女が答える。
スリュムの姉(妹?)は花嫁の腕輪を要求。
スリュムは花嫁を浄めるため、件の槌を持ってこさせ、トール嫁の膝に置いた。その瞬間トールは巨人の王スリュムを討ち、その一族を(腕輪をねだった姉も)一人残らず殺して、大事な槌ミョルニルを取り戻した。