神話8

  • ロキとその一族

・ロキは巨人の子だが、オーディンと義兄弟となりアース神の仲間になった。性格はひねくれて気まぐれ。悪知恵に長けて神々を窮地に追いやるが、謀で救い出すこともある。
妻シギュンの間にヴァーリとナルヴィ。
・女巨人アングルボーザの間に三人の子。ヨーツンヘルム(巨人の国)で育てられていることを知ったオーディンは、来るべき災厄を予感し然るべき処置をする。
1)フェンリル狼:アールガルドで飼われていたが、日々に成長し災いの元となるのを恐れ、足枷を着けられることに。レージング、ドローミという二つの足枷は壊され、最後にドワーフの作ったグレイブニル(猫の足音、女の髯、山の根、熊の腱、魚の息、鳥の唾から出来ている^^;)で繋がれた。この時チュールは右手を噛み取られた。
2)ミズガルズ大蛇:すべての国々をとりまく海洋に投げ込まれ、陸地をとりまくようにして自分のしっぽを噛んでいる。
3)死の女神ヘル:病気や老衰で死んだ者ををうけいれるニヴルヘイムで、九つの世界を支配する。ヘルの飼っている犬ガルムはラグナレクルの時に解き放たれ、神々の敵として戦い、チュールと相打ちになる。
・ロキのもう一人の子はオーディンの馬スレイプニル
ミズガルズ(つまり中つ国ね♪)を神々が作ったとき、一人の石工が悪しき巨人たちから守るために一年半で城壁を造ろうと申し出て、その報酬にフレイヤと太陽と月を要求した。
神々はもし誰の援助もなく一冬で工事を仕上げたらその要求をのむことに。石工は自分の馬スヴァジルファリを使うことを許せば、その取り決めで実行すると約束し、契約が行われた。
馬は奇跡的早さで巨大な石を大量に運び、石工は夜の間にそれらの石を刻み積み上げた。神々は驚き、約束通り城壁が出来ればフレイヤと太陽と月を失うのを恐れ協議を始めた。そして石工にあの馬を使わせた張本人はロキだというのが分かった。神々はどんな犠牲を払ってもこの窮地を切り抜けるようロキに迫った。
ロキは牝馬に変身してスヴァジルファリを誘い出し、三日間工事を停滞させて契約不履行にさせた。石工は怒り心頭に発し、山の巨人の本性を現した。そこでトールは槌ミョルニルで巨人の頭蓋骨を粉々に打ち砕いた(これって神様の方が詐欺師みたい^^;)
ロキが変身した牝馬は仔馬を生み、これがオーディンスレイプニル。色は灰色、足は八本。空を駈け、オーディンの行くところあらゆる場所へ乗せて行った