カルメン(続き)

beruthiel2008-11-29

9月30日に書きかけだったカルメン。暇に任せて何度か観た(^^)
画像は密林から拝借したCDジャケットのクライバーさん(^_^;)

この前は、自分に振り向かない青年に興味を示しただけの高慢な女という見方だったけれど、もっと複雑な女心が見え隠れするようになった。自由奔放で束縛されるのが何より嫌なカルメンなのに、心の底では純朴なホセを愛してたんじゃないかな?第三幕でミカエラが迎えに来たとき、自分といるよりミカエラに返してやるのがホセにとって幸せであると思ったような表情だったし。だから最後にホセの刃に自ら飛び込んだと解釈できる。
他の「カルメン」は聞き流す程度にしか観たことがないので、比較は出来ないのが残念。。。ミカエラちゃん、美しく清純☆ダサイ田舎娘の印象が払拭(^^;)母の危篤の知らせを聞いてもカルメンに執着するホセに、どんなに傷つけられたか!どちらかをナイフでグサッとやっても許される(わたしならホセを殺ってやる!!)ホセを連れ戻さずにほっといて、母親にはホセは死んだと伝えても良かったのに(あの二人なら、早晩自滅するに決まってるぜ)
ジプシーで女工であるってことは、カルメンは底辺に生きる女なんだよね。社会的弱者が精神的自由を求めて奔放な恋をするのを、ホセは理解できなかった。格好いい伍長さんが、身を持ち崩して終着駅はストーカー殺人。ドミンゴさんの鬼気迫る演技はさっすが〜(^0^)/
ウィーン少年合唱団や、端役の一人ひとりがキッチリ演技してるのも見ものだった。颯爽としたエスカミーリョと密輸団のボスも好きだわ〜。そして何よりクライバーさんにうっとり(#^.^#)

原作は未読なのだけれど、もっとすごいらしい。カルメンには夫がいて、ホセが殺す。その他カルメンに関わった男たちを次々に殺してしまう。転落街道まっしぐらのホセさん。ちょっと読んでみたくなった。

カルメン (岩波文庫 赤 534-3)

カルメン (岩波文庫 赤 534-3)