不思議なバス歌手

深々とした低音で威厳があるザラストロと、空気読めないセクハラオヤジのオックス男爵。そのギャップが気になってたし、この騎士長も断然迫力＼(◎o◎)／！
YouTubeに出ているこの「ドン・ジョヴァンニ」は、タイトル・ロールがS,レイミーの、カラヤン盤らしい（ベルリンフィル…上演年は1994年以前。DVDは出てないもよう）

＜クルト・モル（Kurt Moll）＞現在理解できている範囲で
1938年4月11日ドイツのケルン近郊のBuirってところで生まれる。子供の頃チェリストをめざしていたけれど、学校の合唱隊の指揮者に声楽を奨められる。ケルン音楽大学で訓練を受け、ケルン・オペラに参加。
その後ハンブルグ国立オペラ座などを経て、メトロポリタンオペラにデビュー。ザラストロとオックス男爵以外にもレパートリーは多数（主にワーグナーオペラ）歌曲もたくさんCDを出している。堂々とした体躯と幅の広い音域と独特の味わいで、様々な役柄を演じた。
体調不良で2006年引退。

気になるから「ばらの騎士」をもう一度観たわよ…クライバーさん華麗に素敵♪
思うに、オックス男爵はドン・ジョヴァンニのパロディなんだわ〜。スケベで下品でケチ。オクタヴィアンに剣でちょいと突かれて「ウィーンは物騒なところだ。田舎へ帰りたい」とつぶやく。弱虫なんだけど豪快なところもあって何故か憎めない。元帥夫人、オクタヴィアン、ゾフィーが危機を乗り越えて成長したのにくらべ、移ろいゆく時を感知できない零落貴族の悲哀さえ垣間見える。
ザラストロや石像とは別人みたいなモルさん。もう引退してしまったけれど、ちょっと注目(^^)