ばらの騎士

婚約の申し込みに銀の薔薇を贈る習慣があるってのは、全くの創作だって…そうだよね〜、容姿端麗な青年がメッセンジャーだったら、後々困ったことになりそう(^◇^;)
↓これ決定版だって(観たのはTV録画)

R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」 [DVD]

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照明の加減で○チの亡霊みたいだけど、クライバーさん好きだな〜(^^)
美人揃いの配役で、元帥夫人の誇り高き立ち居振る舞いが素敵。

  • 主な登場人物

陸軍元帥ヴェンデンベルグ公爵夫人:フェリシティ・ロット(S)
オクタヴィアン伯爵(夫人のツバメちゃん):アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(MS)
オックス男爵(夫人の従兄):クルト・モル(B)
ファニナル(成金の新興貴族): ペーター・ヴィンベルガー(Br)
ゾフィー(その娘):バーバラ・ボニー(S)
指揮:カルロス・クライバー(1994年)

  • あらすじ

・第一幕(元帥夫人の寝室)
若い愛人オクタヴィアンと情熱的な一夜を過ごした元帥夫人。来客の気配に、夫が帰宅したと思ってオクタヴィアンを隠す。やって来たのはオックス男爵。彼は近く成金のファニナルの娘と結婚するので、婚約のしるしに「銀の薔薇を届ける騎士」を紹介してくれるように頼みに来た。
好色漢の男爵は、小間使いに変装して部屋を出ようとするオクタヴィアンに色目を使う。なんやらかんやらがあって、夫人は男爵に「ばらの騎士」としてオクタヴィアンを推挙。肖像画を見て、あの小間使いとよく似てると言う男爵を誤魔化して、一安心。
再び静かになって、容色の衰えを感じた夫人。やがて若いオクタヴィアンも去っていくだろうと予感。
・第二幕(ファニナル邸の大広間)
ばらの騎士オクタヴィアンとゾフィーは一目惚れ。そこへやって来た男爵の傍若無人の振る舞いに、ゾフィーは嫌悪。憤慨したオクタヴィアンは剣を抜いて、男爵に軽傷を負わせる。大騒ぎの男爵。追い出されるオクタヴィアンに、ゾフィーは助けを求める。
オクタヴィアンは一計を案じて、男爵に小間使いマリアンデルの名で、ラヴレターを送る。
・第三幕(ある料理屋の別室)
デート中の男爵とマリアンデル。男爵は、マリアンデルがオクタヴィアンと瓜二つで混乱。そのうえ怪しい亡霊が現れたり、身に覚えのない隠し子がぞろぞろ。警察沙汰になって大恥をかく。ファニナルとゾフィーは愛想が尽きて、婚約解消。
そこへ元帥夫人が現れ、その場を収拾。ゾフィーは、夫人とオクタヴィアンの親密な様子に、気後れ。オクタヴィアンは二人の間でまごつく。夫人は、若い二人の心を察して、別れのときが来たことを悟る。

  • どっかで見たことある☆

最初の鑑賞は二年前で、すっかり忘れていたけれど、クルト・モルさんはザラストロ役…男爵の俗物ぶりとのギャップが可笑しかった。すっごいセクハラオヤジなのに、憎めない(笑)アンネ・ゾフィーさんは魔王を歌ってる…昔は「美少年」だったのね♪

  • 女は強い(笑)

清純で可愛いゾフィーちゃん、粗野で下品な男爵に、結構きつい物言い…無神経で陽気な男爵もワルツなんか歌って好対照。
潔い元帥夫人、男爵にオクタヴィアンとの仲を推測されても毅然として「物事には終わりがあるもの。おわかりでしょう?」…さすが貴婦人☆ツバメには事欠かないような気がする。

  • ハンカチ

幕が下りる直前のみんなが去った舞台に、夫人のお小姓がゾフィーの落としたハンカチを回収に来るのは、たんなるギャグじゃないんだって↓
涙を拭くハンカチは奥様こそ必要であるけれど、ゾフィーもいずれは。。。
オクタヴィアンは、立派な貴族になって他の男(元帥や男爵)のようになるかもしれない。その時には、ゾフィーの寝室に若くて綺麗な騎士がいるかもしれない。そしてツバメちゃんの旅立ちに、ゾフィーもハンカチが要るときが来るかもしれない。