魔笛(レヴァイン盤;1991年)

モーツァルト:歌劇《魔笛》 [DVD]

モーツァルト:歌劇《魔笛》 [DVD]

学芸会をゲージュツ的に洗練したような書き割り。こういうモダ〜ンなのも良いわね〜♪いきなり漫画チックな竜(大蛇?)が出て来て、笑ってしまった(^0^)/
ルチアーナ女王様も、迫力満点。可愛いという評判のパミーナちゃん、鳥男そのもののパパゲーノ。三人の童子がホントのボーイソプラノで、筋斗雲みたいなので空中移動。。。等々(笑)
2〜3日前YouTubeを見てて「この指揮者、どっかで見たことある!誰だっけ?」「うん、よく見るよね。N響じゃなかった?」と言ってた人がいきなり出て来てビックリ。レヴァインさんだ〜☆

  • 登場人物

夜の女王:ルチアーナ・セッラ(S)
パミーナ(その娘):キャスリーン・バトル(S)
タミーノ(王子):フランシスコ・アライサ(T)
パパゲーノ(鳥刺し):マンフレート・ヘム(Br)
ザラストロ(高僧):クルト・モル(B)

  • あらすじ

・第一幕
可愛い竜に襲われたタミーノ王子は、夜の女王の女官に助けられる。夜の女王の娘パミーナを救い出すよう要請され、パミーナの絵姿に一目惚れ。魔法の笛を携え、魔法の鈴を渡されたパパゲーノと探索の旅へ。
パミーナを連れ出そうとしてザラストロに見付かるパパゲーノ。ザラストロは、光の世界を攻略しようとしている夜の女王からパミーナを救おうとしていることを打ち明ける。
奴隷頭に連行されてタミーノが現れ、パミーナは彼が「夢に見た運命の人」と知る。ザラストロは、タミーノとパパゲーノに、清めの試練を課す。
・第二幕
第一の試練は無言の行。夜の女王はパミーナに、ザラストロを殺すように、短剣を与える(仇敵を殺さねば、娘とは思わないわよ!♪)
ザラストロは、復讐より愛が大事だよと、パミーナを諭す。
パミーナは、一時は口をきいてくれないタミーノに絶望するも、残りの試練(火と水)を二人で切り抜けて、ザラストロに祝福される。
やる気のないパパゲーノは、試練脱落。老婆に扮装したパパゲーナが、キュートな娘と気がついて有頂天(パ、パ、パ…♪)
夜の女王は最後の攻撃を試みるが、失敗して破滅。

  • 曲で保ってるハチャメチャストーリー

バカバカしい程つじつまの合わないお話なんだけど、なんだか幸せ気分♪…どっちが悪者なの?(笑)女王が使わす三人の童子は、どう見ても邪気のない天使みたいだし、魔法の笛と鈴も題名になる程重要なアイテムじゃない。だいたいザラストロの許にいるパミーナに短剣を持って行けるなら、わざわざタミーノに救出を依頼しなくても、自力で奪回できるんじゃなかろうか?…って、突っ込みを入れながら、大いに楽しんだけれど(^^)


そして、ちょいと検索…原作「ルルまたは魔笛」スルストフ・マルティン・ヴォーラント作
光の精の娘が闇の魔王に拉致され、王子(ルル)が救い出す物語。。。闇が滅びて妖精の国はめでたしめでたしの、お約束通りの童話(;^_^A ここでは、魔法の笛と指輪が大活躍するらしい。
デンマークのクーラウという人が「ルル」という題のオペラを作曲したそうな↓
http://blog.livedoor.jp/teardropz/archives/25295771.html
モーツァルトとほぼ同時代なので、シカネーダーが同じ題材の歌劇を意識して台本を変更したってのは、これのことか?(現在ではフリーメーソン説が有力)