ラスコーリニコフの13日間:六日目

マリア様のショール

<7月13日> 
意識不明。スヴィドリガイロフ上京。

スヴィドリガイロフは、妻である女地主マルファ・ペトローヴナの死後(殺したという噂も…)ペテルブルグへ。アナキーで退廃的なニヒリストで、狡賢く欲望の赴くまま行動をするのだけれど、罪の意識は持っている。ドゥーニャに対しては、純愛めいたところもあって、彼女を得さえしたら、おのれの罪深さを浄化することが出来ると考えている節がある。ちょっと複雑な性格。
画像は、「ドラデダム織りの緑色のショール」を被ったソーニャ(のつもり^^;)
このショールは、マルメラードフ一家が共用で使っていたいたもの。ソーニャが初めて身を売った晩、30ルーブリをテーブルに並べて、このショールで頭を包み、一言も口を利かずに壁を向いてベッドに横たわった。その後、ラスコーリニコフが自首するのを見送ったとき、流刑の地へ同行するとき、再生の予感の朝も被っていた。この「緑色のショール」がマグダラのマリアの象徴なんだそうな。