レオナールフジタ
昨秋ETV(SWITCHインタビュー達人達)で、
オダギリジョーが藤田嗣治を演る!
と知って、久しぶりの邦画も良いかにゃと思っていたら
絵画の仲間と鑑賞することになった...これはもう行くしかない。
オダギリジョーがやたらカッコイイとは、この番組を観るまで知らなかった(^-^;)
戦前のパリで活躍し、フーフー(お調子者)の愛称でもてはやされていた藤田。
第二次世界大戦勃発のため日本へ帰国し、陸軍美術協会理事長に就任。
敗戦後は戦争協力者として糾弾され、フランスに帰化し洗礼を受ける。
非常に断片的なエピソードの組み合わせで、Wikiなどで大まかな人物像をつかんでいないと大筋が見えてこない。難解な映画とも言えるかも。
政治的言い掛かりや日本画壇のドロドロを超越した「フジタの”芸術に対する姿勢”」のようなものを描いているような気がする。
藤田嗣治といえば「猫と乳白色の裸婦」としか認識していなかったので、祈りに似たランス教会の壁画には圧倒される。糾弾された戦争画も、戦意鼓舞というより戦争の悲惨さを表現しているように思えるのだけれど、どうなんだろう。
オダギリ・フジタはお洒落で繊細な芸術家を好演していた。パリでのデカダンスも、育ちの良さがにじみ出ているようだった(藤田氏は家柄も来歴もトップクラス)。実際の藤田嗣治も周囲に愛されていたのだろう。。。戦後日本でのバッシングは、たぶんに嫉妬と羨望が含まれていた、とどこかに書いてあった。
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