トリスタンとイゾルデ(楽劇)

beruthiel2009-01-10

いきなり輸入盤CDでは、無理があったクライバー盤→
CDって耳だけのお仕事だし、解説はドイツ語と英語。
桐壺帝状態のマルケ王が意外に良い人なのは、映画を観てわかってたけれど。
つまり全く歯が立たなかったので、予習のために↓これを観る。
(選んだ理由:HMVで、字幕付きで一番安かったから^^;;; )
。。。クライバーさんのCDは、日を改めて…(^_^;)

Tristan Und Isolde [DVD] [Import]

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  • キャスト

(1983年10月1日-9日 バイロイト祝祭劇場
トリスタン(騎士、マルケ王の甥):ルネ・コロ(T)
クルヴェナル(トリスタンの従僕):ヘルマン・ベヒト(Br)
ゾルデ(アイルランドの王女):ヨハンナ・マイアー(S)
ブランゲーネ(イゾルデの侍女):ハンナ・シュヴァルツ(MS)
マルケ王(コーンウォールの王):マッティ・サルミネン (B)
メロート(マルケ王の家臣):ローベルト・シュンク(T)
指揮:ダニエル・バレンボイム

  • あらすじ

・第一幕(船上)
物語以前。トリスタンはイゾルデの婚約者を討ったさい深手を負い、イゾルデに介抱された。婚約者の仇と知ったとき二人はすでに恋に落ちていた。妻子のないコーンウォール王の跡目を狙っているとの噂を嫌って、使者として迎えに行った花嫁がイゾルデと知って、トリスタンは彼女を避けている。
嫁ぐ船に乗ったイゾルデは、屈辱のあまり、母王妃から授かった毒薬をトリスタンに奨める。彼女の心を悟ったトリスタンは、毒を飲み干そうとするが、半ばで奪い取ったイゾルデも飲んでしまう。しかしそれは、侍女がすり替えた「愛の薬」であった。
・第二幕(マルケ王の城の中庭)
家臣メロートの策略とも知らずに、王の夜狩りの留守に愛し合う二人。そこへ踏み込んだ王は、妻と甥の裏切りに苦しむ。
言い訳もせず、トリスタンはメロートの刃を受ける。
・第三幕(トリスタンの城)
故郷の城で、瀕死のトリスタン。従僕クルヴェナルは、傷を癒せるイゾルデに使者を立てる。トリスタンはイゾルデに看取られて絶命。
侍女ブランゲーネに「薬」の真相を知った王は、二人を許すためにやって来たが、クルヴェナルとメロートは刺し違い。イゾルデはトリスタンへの至上の愛を讃えつつ息絶える。

  • 死の陰

トリスタンは始めから死に神に取り憑かれてるみたい。それに比べてイゾルデは積極的。かわいさ余って憎さ百倍と、無理心中を図ったわけ。魔女の素質もなきにしもあらず。そういえば、ランスロットの場合も、グネヴィア姫の方が主導権を握っていたような(^_^;)
媚薬の効き目は絶大で、第二幕のトリスタンを待つイゾルデは、もう「お引きずりさん」状態。かの有名な二重唱(螺旋のように高まって行く無限旋律)は、行き着くところは黄泉の国ってところかな。

というより、長すぎる!…ちょっとシロートとしては、引けてしまうのよね。。。このぶんじゃ「指環」は、まだまだだわさ(__;) 筋書きも、もう少しカラッと明るくならない?荒涼とした舞台装置と前奏曲が「行方も知らぬ恋の道かな」を暗示
これを作曲した時期は、当時のパトロンの妻ヴェーゼンドンク夫人と不倫関係にあったそうな。しかも初演の指揮者の妻でありリストの娘コジマとの間に、イゾルデという不義の子をもうけたというおまけ付き。。。道ならぬ恋は芸術家にとって「芸の肥やし」かね?それとも本人は命がけだったのか?